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2018-12-26

BLUE CROSS HEART~ブルークロスハート~に込めた想い。その2


ブルークロスハートに込めた想い
 私の親友が若くして片腕を失ってしまい、彼女は大体のことは自分でできるのですが、それでもやはり誰かの助けが必要な時があります。荷物を持って電車に乗った時など、周りの人に手伝ってもらいたい時、「目印があれば周囲にヘルプの声を掛けやすいのに」と話していたことが、ブルークロスハート製作のキッカケの1つでした。

 また、昨年まで息子が通っていた幼稚園は、園児1600人中、300人が障がいを持つお子さんで、みんなが同じ教室で同じことをして過ごす幼稚園でした。その幼稚園には“困ったことがあればいつでも声を掛けてくださいね”という目印(リボン)を付けて活動するママサークルがあり、私も所属していたのですが、その活動もブルークロスハートのヒントになりました。障がいを持ったお子さんのお母さんの中には「ヘルプマークを付けたくない」(※ヘルプマークとは、援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう作成したマーク)という方もいらっしゃったので、ならば、そのママサークルの目印と同じように、逆転の発想で、手を貸せる人が“援助が出来ますよ”という意思表示をすればいいのではないかと思ったのです。

 他にも同じようなサポートマークがある中、ブルークロスハートを製作する上で大切にしたのは、普段使いでさりげなく身に着けられる分かりやすいデザインにして、気軽にファッションの一部として持ってもらいたいということでした。色に関しては、赤を基調にしたヘルプマークと対になるものという意味でも、深い青はピッタリだと思っています。「世界自閉症啓発デー」というのが4月にあり、日本各地の名所がブルーにライトアップされるそうなので、そのシンボルカラーにちなんだというのも理由の1つです。また、ブルーという色の持つ信頼や誠実さの意味合い、童話「青い鳥」から分かるように青色は幸せの象徴でもあることから、ブルークロスハートのマークを青色に決めました。キーリングやステッカーの製作も考えており、若い方や男性でも気軽に持ってもらえるデザインを目指して作成中です。

 そして、これは展望なのですが、就労支援として、ブルークロスハートを障がい者の方に製作していただき、販売できればいいなと思っています。今、私は「(株)アイム」(発達障がいの生徒を預かる施設)さんで仕事をしているのですが、就労を目指す年頃のお子さんに関わったり、情報を得ていくと、それが簡単ではない事が分かってきました。障がいを持ったお子さんの親御さんたちは、“将来、仕事をどうするか”という大きな問題を抱えています。そういったことから、まずはブルークロスハートを多くの人に知ってもらい、その先に、就労支援が出来るようなシステムを導入していければと考えています。さらに、障がいを持つお子さんの保護者同士が、日頃の悩みなどを相談し合いながら製作できる場が作れればいいなとも思っています。それを実現できるよう、発達障がいの支援の必要性や、様々な障がいを知るため、講演会等があれば積極的に出向いて勉強をしているところです。